銀河鉄道の夜に心洗われる。
銀河鉄道の夜は学生の時に読んだことがあった。
文体が難しくて、なかなかすっと入ってこず、主人公たちの名前もカタカナで親しみももてず、情景を思い浮かべられなかった。読むのに苦労して、とても長い話のように感じられたの覚えている。以来、敬遠していた。
けれども、どこかでその世界観を感じとりたいという気持ちがあり、こどもに読み聞かせる形で再読した。
すると、一文が長くて決して読みやすくはなかったのだけれど、その並べられた言葉と表現の美しさに、何度も声に出して読みたくなった。言葉そのものがキラキラと透明な輝きを放っていて、読み手の心を洗い流すようだ。
しかも、ただキレイな言葉が並べられているのではなく、銀河の星座をめぐる鉄道の旅は知的でおもしろい。
言葉の芸術ってこういうのをいうんだろうな。
こどもはというと、星座好きも手伝っておもしろかったようで、読んで読んで!とせがんでいた。
全て漢字にふりがながふってあり、こども1人でも読めます。
銀河鉄道の夜-宮沢賢治童話集3-(新装版) (講談社青い鳥文庫)
- 作者: 宮沢賢治,太田大八
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2009/01/16
- メディア: 新書
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